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ミドル層オーナー必見!人に困らないための知識 ③社会保険

全5回にわたり『人に困らないための知識』と題し、Q&A方式でお伝えしております。

《セイファート顧問社労士監修》

 

第二回「最低賃金」に引き続き、今回は「社会保険」についてです。

【第3回】社会保険について

リクエストQJエージェントでは

毎日、美容師さんの転職相談を担当させていただいています。

 

そのなかで求職者さんから頻繁に耳にする希望条件ワードのひとつが「社会保険加入希望」です。

 

今回は、社会保険に関してのよくある質問や、

今年10月にある法改正で変わるポイントについて確認します。

「社会保険完備」とは?

よく耳にする言葉ではありますが、明確な定義はありません。

狭義の社会保険としては、医療保険である健康保険と年金保険である厚生年金保険を指します

(広い意味での社会保険には労災保険や雇用保険も含めることがあります)。

 

社会保険の加入義務の適応対象

2022年2月現在の社会保険加入の適用対象は下記のとおりです。

 

【事業所】

・株式会社などの法人の事業所

・従業員常時5名以上の個人事業所(※理美容業は適用除外業種)

 

【被保険者】

1週間における所定労働時間、および1ヶ月の所定労働日数が、常時雇用者(正社員)の4分の3以上である

※常時雇用者の所定労働時間および所定労働日数の4分の3未満である場合にも、

下記条件にすべて該当する場合は対象になります。

(1)1週間の所定労働時間が20時間以上である

(2)雇用期間が1年以上見込まれる

(3)賃金の月額が8.8万円以上である

(4)学生でない

(5)従業員数(社保加入者)が501人以上の企業(特定適用事業所)に勤務

 

💡今年2022年10月から、さらに社会保険加入の義務が適用される範囲が広くなっていきます。

 

《ポイント1》(2)の雇用期間についての改訂

現在は「雇用期間が1年以上」ですが、

「2か月を超える雇用見込みがある」場合は適用になります。

 

《ポイント2》(5)の企業規模についての改訂

現在は「従業員数(社保加入者)が501名以上の企業」ですが、

2022年10月からは従業員数(社保加入者)101人~500人の企業、

2024年10月からは従業員数51人~100人(社保加入者)の企業へ新たに適用されます。

 

詳しくはこちら⇒ 厚生労働省HP 社会保険適用拡大特設サイト

 

社会保険に関するよくある質問

Q. 試用期間中は入れなくて大丈夫でしょ?

⇒基本的には加入要件を満たしていれば、入社時から加入する必要があります。

 

Q. 本人が社会保険加入を嫌がる場合は入れなくてよい?

⇒加入要件を満たしていれば、本人の意思に関係なく加入させる必要があります。

・罰則が適用されることがある

本来、加入義務があるにもかかわらず、社会保険に加入しない企業については、

6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

「スタッフが入りたくないと言った」「知らなかった」は通りません。

 

・過去の社会保険料を、さかのぼって徴収される

法律により社会保険料の徴収の時効は2年間となっており、

さかのぼって社会保険料を徴収されるリスクがあります。

 

その他、

・ハローワークに求人票を出せない可能性がある

・求職者から就職候補に選ばれなくなる

などが考えられます。

 

「腰をすえて働けるところに就職したい」と考える方には、将来を考えて、社会保険加入を希望する方が多いです。

また、最近では学校などでも社会保険が完備しているところを選ぶように指導されている場合もあるようです。

 

若い世代を育てていきたい

長く定着するスタッフを雇いたい

と思われている場合は、

「人に困らない」ために社会保険への知識は重要かもしれません。

 

 

その他人材に関するお悩みは

QJ agent/castingまで!

 

ミドル層オーナー必見!人に困らないための知識 ②最低賃金

全5回にわたり『人に困らないための知識』と題し、Q&A方式でお伝えしております。

《セイファート顧問社労士監修》

 

第一回「時間外労働」に引き続き、今回は「最低賃金」についてです。

 

【第2回】最低賃金について

貴サロンの都道府県の最低賃金はいくらですか?

最低賃金とは・・・

最低賃金法に基づき、国が定めた賃金の最低額を定めた制度のことです。

都道府県ごとに地域別最低賃金が定められており、

その都道府県で働く全ての労働者(パート・アルバイト、外国人含む)に適用されます。

毎年10月頃に改訂されています。

 

Q. 東京の最低賃金は 今いくら?

A. 東京都の最低賃金は1,041円(時間額)です。

神奈川県は1,040円、埼玉県は956円、千葉県は953円

また、愛知県は955円、大阪府は992円になっています。

(2022年1月現在)

 

💡パートさんの時給は、下回っていませんでしょうか?

法律に基づいた制度になりますので、

労働者と合意の上で最低賃金額より低い賃金を決めたとしても、

法律によって無効となり、最低賃金額と同様の定めをしたものとみなされます。

 

ちなみに、月給の場合の確認のしかたは

月給÷月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)で確認します。

※この計算に、通勤手当や賞与、時間外休日手当等は含まれないので注意が必要です。

※「月平均所定労働時間」とは?

所定労働時間(雇用契約上勤務しなければならない時間)の年間合計を12で割り、

1ヶ月あたりの平均所定労働時間を算出したものです。

参考:東京労働局「月給制の場合等の換算方法実例」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。

地域別最低賃金を下回る賃金しか支払わなかった場合、50万円以下の罰金が課されることがあります。

・ハローワークで求人を出せなくなる

・求職者から就職候補に選ばれなくなる

などが考えられます。

 

いますぐできる事は?

 

 

 

 

 

 

 

 

✔ 定期的な給与体系のチェック、見直し

最低賃金は毎年10月に見直される可能性が高い為、最賃割れを起こしていないか、定期的にチェックする必要があります。

✔ 勤務時間等の管理の徹底

勤務時間・給与・生産性の管理をきちんと行なう。

給与体系や求人内容の見直しによって生じやすい既存スタッフとの不平等感を避けるためにも、

日々の労働時間等の管理・記録が重要です。

✔ 最新の情報収集に努める

社労士をつけるまでは難しくても、インターネットなどで積極的に情報収集をする、

知識や情報交換ができる繋がりをつくっておくなどが大切です。

 

上記のような日々の取り組みは、

「人に困らない」サロンを作る過程でとても重要と言えるでしょう。

 

 

次回は「社会保険」についてお伝えします!

パートさんでも加入義務が発生する場合があるのはご存じですか?

 

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《参考URL》

厚生労働省HP 最低賃金制度とは

厚生労働省HP 令和3年度地域別最低賃金改定状況

厚生労働省HP 最低賃金額以上かどうかを確認する方法

ミドル層オーナー必見!人に困らないための知識 ①時間外労働

全5回にわたり『人に困らないための知識』と題し、労使に関する知識についてQ&A方式でお伝えします。

《セイファート顧問社労士監修》

 

人がすぐに辞める、いい人材を採用できない、理想の組織作りができない、、

オーナー様からは日々いろいろな人材のお悩みを耳にします。

 

今回は、どんな雇用条件だったらいいとか、給与の相場などではなく、

【クリーンな労働環境づくり】にフォーカスしてお伝えしたいと思います。

それは、【良い人材が集まり、定着する組織づくり】にもつながるはずだからです🤝

 

初歩的な内容ですが、すこし一緒に確認してみませんか?

【第1回】時間外労働について

貴社のスタッフさんはどのくらい時間外労働(残業)されていますか?

時間外労働もきちんと管理されている職場環境なら、スタッフさんは安心して長く勤めることができます。

Q. 時間外労働って、通常営業時間より残って働いた時間のことじゃないの?

A. 時間外労働とは、

「⏳1日の労働時間が8時間を超えた時間」

「⏳1週間(日曜~翌土曜の間)の労働時間が40時間を超えた時間」のことです。

つまり、1日8時間を超えて働いた場合は、それがお店の営業時間内であったとしても、法律上は時間外労働に該当するのが原則です。

※✂︎理美容業の場合

常時使用する労働者が10人未満の事業場は、特例として「44時間」と定めています。(労基法第40条)

※週44時間を採用する場合は、雇用契約書や就業規則にも明記が必要

※時間外労働をさせるには、労使協定「36協定」を締結し、労働基準監督署に届け出が必要

 

 

 

Q. 時間外労働ってどう扱うんだっけ?

A. 時間外労働分の給与は、通常(時間内)の労働時間の給与の「1.25倍」です。

日々の勤怠管理から計算し、給与に反映することが必要です。

また、固定の残業代💴として毎月の基本給にプラスする方法もあります。

固定残業制は計算が楽になるなどのメリットはありますが、

固定残業として設定した時間数より多く働いた場合は差額支給が必要になりますし、

残業時間がそれより少なかった場合でも固定残業代を減らすことはできません。

Q. そもそも休憩ってどれくらい必要なの?

A. 休憩時間は下記のように定められています(労働基準法第34条)

💡実労働時間6時間超~8時間以内

→ 休憩45分以上必要

💡実労働時間8時間を超える場合

→ 休憩60分以上必要

基本的なことですが、とても大切なことですね!

 

一方で、

実際そうも言ってられない、人手不足なので実現が難しい、

というご相談もよく耳にします。

 

そんな時は、

派遣やアルバイト紹介サービスを利用して、今いるスタッフさんの負担を軽減し、

まずは現スタッフさんを大切にすることも選択肢の一つかと思います。

そこから良いご縁につながり、派遣などから社員として採用されるケースもあります。

 

次回は「最低賃金」についてお伝えします!

 

その他人材に関するお悩みは

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《参考URL》

厚労省HP 労働基準法に関するQ&A

厚生労働省 事業者のための労務管理・安全衛生管理~スタートアップ労働条件