全5回にわたり『人に困らないための知識』と題し、労使に関する知識についてQ&A方式でお伝えします。

《セイファート顧問社労士監修》

 

人がすぐに辞める、いい人材を採用できない、理想の組織作りができない、、

オーナー様からは日々いろいろな人材のお悩みを耳にします。

 

今回は、どんな雇用条件だったらいいとか、給与の相場などではなく、

【クリーンな労働環境づくり】にフォーカスしてお伝えしたいと思います。

それは、【良い人材が集まり、定着する組織づくり】にもつながるはずだからです🤝

 

初歩的な内容ですが、すこし一緒に確認してみませんか?

【第1回】時間外労働について

貴社のスタッフさんはどのくらい時間外労働(残業)されていますか?

時間外労働もきちんと管理されている職場環境なら、スタッフさんは安心して長く勤めることができます。

Q. 時間外労働って、通常営業時間より残って働いた時間のことじゃないの?

A. 時間外労働とは、

「⏳1日の労働時間が8時間を超えた時間」

「⏳1週間(日曜~翌土曜の間)の労働時間が40時間を超えた時間」のことです。

つまり、1日8時間を超えて働いた場合は、それがお店の営業時間内であったとしても、法律上は時間外労働に該当するのが原則です。

※✂︎理美容業の場合

常時使用する労働者が10人未満の事業場は、特例として「44時間」と定めています。(労基法第40条)

※週44時間を採用する場合は、雇用契約書や就業規則にも明記が必要

※時間外労働をさせるには、労使協定「36協定」を締結し、労働基準監督署に届け出が必要

 

 

 

Q. 時間外労働ってどう扱うんだっけ?

A. 時間外労働分の給与は、通常(時間内)の労働時間の給与の「1.25倍」です。

日々の勤怠管理から計算し、給与に反映することが必要です。

また、固定の残業代💴として毎月の基本給にプラスする方法もあります。

固定残業制は計算が楽になるなどのメリットはありますが、

固定残業として設定した時間数より多く働いた場合は差額支給が必要になりますし、

残業時間がそれより少なかった場合でも固定残業代を減らすことはできません。

Q. そもそも休憩ってどれくらい必要なの?

A. 休憩時間は下記のように定められています(労働基準法第34条)

💡実労働時間6時間超~8時間以内

→ 休憩45分以上必要

💡実労働時間8時間を超える場合

→ 休憩60分以上必要

基本的なことですが、とても大切なことですね!

 

一方で、

実際そうも言ってられない、人手不足なので実現が難しい、

というご相談もよく耳にします。

 

そんな時は、

派遣やアルバイト紹介サービスを利用して、今いるスタッフさんの負担を軽減し、

まずは現スタッフさんを大切にすることも選択肢の一つかと思います。

そこから良いご縁につながり、派遣などから社員として採用されるケースもあります。

 

次回は「最低賃金」についてお伝えします!

 

その他人材に関するお悩みは

QJ agent/castingまで!

 

《参考URL》

厚労省HP 労働基準法に関するQ&A

厚生労働省 事業者のための労務管理・安全衛生管理~スタートアップ労働条件